せいじょう鍼灸院

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「あっちこっち、全部出ましたね」——90代の利用者さんのお宅に、今も伺っています

2026年9月24日

こんにちは、草野です。今日は、私が伺っているある利用者さんのお話です。世田谷区にお住まいの、90代の女性です。「ホームページに書かせてください」とお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。お名前は伏せ、ご本人に読んでいただいたうえで載せています。

雨続きの週明け、「全部出ましたね」

9月14日の月曜日。何日も雨が続いたあとに伺うと、開口一番こうおっしゃいました。

「あっちこっち、今までのところ、腰から上から全部出ましたね」

この日は久しぶりの晴れ間でしたが、「今日はいいかなと思ったけど、やっぱり1日だけの晴れじゃダメみたい」とのこと。そこへ急に暑さが戻ってきて、体にこたえる一日でした。

いちばんつらいのは朝だそうです。起き上がってしばらくは、歩けないくらいの日もある。毎朝ではなく、1時間ほど経つと「まあまあ、なんとか収まってくる」。首も固まりやすく、寝ていて右を向こうとしても、体は向いているのに首がついてこない。そういう晩は「しょうがないから、首巻いたまま寝ました」。

ふらつきが出るようになってからは、1年以上になります。お天気がいいと落ち着くのですが、こういう天候の日は歩くのもしんどい。階段は手すりにつかまって上り下りし、お買い物は歩行器で近所のお店まで。この雨で、しばらく行けていないそうです。

「この歳になったんだから、あっちもこっちも悪くなるよね」

ご本人は、わりとさらりとそうおっしゃいます。

テーブルに向かって座り、ペンを持って書類に記入している利用者さんの手元。お顔は写っていません
「ホームページに書かせてください」とお願いした日に。お許しをいただいて、手元だけ撮らせていただきました

これまでのこと

もともとは、外来に通ってくださっていた方です。お付き合いは、もう10年近くになります。

そのうちに、歩いたり移動したりするのがだんだん大変になってきて、ご本人から訪問のご依頼をいただきました。それが、お宅に伺うようになったきっかけです。

最初は週2回伺っていました。ご主人がお元気だったころは、ご主人のところにも、曜日を分けながら伺っていました。

その後、デイサービスに通われることになり、訪問は週1回にしました。1週間に予定がいっぱいありすぎると、ご本人も疲れてしまうとのことでした。疲れるほど予定を詰めてしまっては本末転倒ですから、回数のほうを合わせたのです。

いまも定期的に病院へ通われていて、そちらの受診を続けながらの訪問です。

いまも、続けて伺っています

いまは週に1回、伺っています。伺うと、まずはその日の体の様子をお聞きします。朝起きるときはどうだったか、階段で息が切れないか、膝は痛むか。首や腰、膝から足まで、その日つらいところを伺いながら施術を進めます。

施術のあいだは、世間話がほとんどです。この日は、夜明けが遅くなったという話になりました。

「5時前に起きてたのに、もうこんなに日が短くなってるんだと思って。びっくりしちゃった」

ほかにも、ご家族の近況や、秋雨にしては降りすぎだという話、テレビのニュースの話。

こちらを気づかってくださるのも、いつものことです。雨がひどい日には「先生、こんなお天気のときはお休みしていただいて」と言ってくださり、「先生もほどほどに働いて」とも。

帰り際には、こんなやりとりがありました。

「先生、病院へ送ってくださってるの?」

主治医の先生にお送りしている施術報告書のことです。「送っています」とお答えすると、次の受診の日を教えてくださいました。訪問でのご様子は月ごとに報告書にまとめて、主治医の先生にお届けしています(報告書の見本はケアマネジャー・医療機関の方へのページに載せています)。

暑さが戻ったかと思えば、次は寒くなる季節です。「今度は寒い寒い、ですね」とお話しすると、「そう来るよね」。季節の変わり目も、また伺います。

(文:草野 健朗)


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